膵性糖尿病とは

糖尿病とは、血液中のブドウ糖を身体の細胞に取り込み、血糖値を下げる役目を果たすインスリンの働きが低下することで、常に高血糖状態になってしまうことで知られています。ですが、逆に血糖値が下がりすぎてしまう低血糖症も糖尿病に含まれます。

 

膵性糖尿病は、高血糖状態だけでなく、低血糖状態にも陥りやすいのが特徴です。膵臓の病気によって膵臓の機能が落ちることで、血糖値を下げるインスリンだけでなく、逆に血糖値を上げるグルカゴンの分泌量が減ってしまうので、血糖値が上がりすぎても下がりすぎても調整が効かなくなってしまうのです。

 

ちなみに糖尿病は以下の4つの種類に分類されます。広い意味ではT型やU型の糖尿病発症によって膵臓の機能が落ちて、さらに糖尿病が悪化するものも膵性糖尿病と解釈されていますが、厳密には膵性糖尿病は「3.他の疾患、病態に伴うもの」に該当するものだけを指し、「真の膵性糖尿病」とも呼ばれています。

  1. T型糖尿病・・・若年性糖尿病と呼ばれ、先天的に膵臓の細胞が破壊されているもの
  2. U型糖尿病・・・生活習慣の乱れなどを原因としてインスリン分泌が減少して起こるもの
  3. 他の疾患、病態に伴うもの・・・臓器の病気や感染症、遺伝子異常によって起こるもの
  4. 妊娠糖尿病・・・妊娠中に高血糖状態になるもの
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膵性糖尿病の原因となる病気は

古いデータになってしまいますが、2005年の全国疫学調査によると、膵臓病に伴い初めて糖尿病を発症した「真の膵性糖尿病」の原因となった病気の割合は下図のとおりとなります。
膵性糖尿病の原因

 

データ引用元:全国疫学調査(2005年)

 

慢性膵炎が全体の4割となっており、その原因の77.3%が飲酒によるものだったそうです。お酒の継続的な大量摂取は膵臓に大きなダメージを与えますので、日頃からお酒の飲み過ぎには注意したほうがいいでしょう。

膵性糖尿病の症状は

膵性糖尿病の特徴的な症状には以下のようなものがあります。

脂肪便

膵臓の機能が低下して十分な消化液が分泌されないため、食べた脂肪分が吸収されずにそのまま大便に混じって出てくるのが脂肪便です。脂肪便は脂肪の比率が高いため水に浮き、見た目は白っぽく脂っぽく、ひじょうに臭いのが特徴です。

栄養障害

膵臓の機能低下により、消化液や血液中のブドウ糖を身体に取り込むインスリンの分泌が十分でなくなるので、栄養障害が起こってしまいます。

低血糖症

膵性糖尿病では、血糖値を上げるホルモンであるグルカゴンの分泌も少なくなるため、低血糖症に陥る可能性が高くなります。

 

低血糖症になると、普通は発汗や動悸、口の渇き、眠気、発語困難などの症状が出るのですが、膵性糖尿病では、これらの症状が出ない「無自覚性低血糖」となりやすく、急に昏睡状態になってしまう可能性がありますので注意が必要です。

 

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